朝晩の気温が下がるようになり、秋らしくなってきました。
気温が下がるようになってくると、その性能差がハッキリ出てしまうのがガスの燃焼器具です。
そもそも連続燃焼させると、ガスカートリッジが気化熱で冷やされて火力が落ちる現象(ドロップダウン)が起きてしまうガスのコンロ。
気温が低くなるとさらに、ドロップダウンしやすくなってしまうわけです。
でもまぁ、最近の技術の進歩で、ドロップダウンしにくいガスコンロも登場してます。ガスシングルバーナーならではのコンパクト収納を優先したい人にとっては朗報ですよね。
例えばこれ。
SOTOレギュレーターストーブ
新開発のマイクロレギュレーターを搭載したSOTOのシングルバーナーです。
このレギュレーターストーブはコンパクトさを追求したモデルではないので、収納サイズが特別小さいわけではありませんが、燃料と本体を分離できるので収納性は融通が利きます。
燃料は入手しやすいカセットボンベ(CB缶)。一応、メーカー純正品が推奨されてますが、自己責任で他社製のガスも使用可能です。接続部分の規格は同じですからね。
安定感があるゴトクは比較的サイズも大きく、4人用のクッカーくらいなら不安なく載せられますよ。
まったくの新機種なためか、ちょっと使いにくさを感じる部分(燃料バルブとか)もありますが、気温低下に強いというのは魅力です。
燃料バルブの独特の操作感についてはナチュラムさんの公式ブログ(?)
outdoor@naturumで公開されてました。一般的なガス器具では、燃料ノブの回転=ガスの噴出量なんですが、レギュレーターストーブでは、そうではないんですね。だからノブを回した時に空回りしているような感触がするみたいです。
燃料ノブを回転させても、2つのスプリングで支えられた弁が動き出すまでのラグができちゃうんですね。慣れてしまえばこんなもんか、と思うかもしれませんが最初は違和感を感じるでしょう。で、そのおかげで真冬でもしっかり燃焼するガスバーナーが生まれた、と思えば、ま、いっか。
バルブの位置もできれば燃料缶の正面じゃなくサイドにあったら火力調整がしやすかったかもしれませんね。
とはいえ、これからのシーズンではイチオシのガスシングルバーナーですね。
定価¥6300のところ、¥4500 28%割引
SOTOマイクロレギュレーターストーブ
こちらも同じ構造のレギュレーターを使用したモデルですが、使用する燃料はアウトドア缶(OD缶)です。カセットガスに比べると燃圧を高くできるので、さらに低温に強くなります。
OD缶を使用する、ということでさらにコンパクト化。カセットガスを使用するよりも苛酷な環境で使用されることが多いからでしょう。トレッキングのお供にピッタリな軽量コンパクトモデルです。
メーカーの公表値ではマイナス7度でも燃焼!とビックリの性能です。一般的なバーナーは氷点下になっちゃうとからっきしですからね。
ガス缶から垂直に立ち上がるバーナーヘッドになっているので、レギュレーターストーブよりも火力調整がしやすそうです。
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そのほかのメーカーでは、構造的に低温に強くする、というより低温下でも燃焼しやすい専用ガスやブースターで対応しているものがほとんどです。例えば、ブースターでは
EPI(イーピーアイ)フリーライトチャージャー
EPI(イーピーアイ)GSSA専用 パワーチャージャー500カートリッジ用
こういったモデルです。燃焼部分に銅などでできたヘッドを当てて、その熱を燃料缶に伝えてボンベが冷えすぎるのを防止します。原始的な構造ですが、実は結構、効果あるんです。
この銅製のヘッドがしっかり燃焼部分に当たっていることと、下側のガスカートリッジ側もしっかりガス缶に当たっていれば思った以上に効果的。これだけで氷点下近い気温でもしっかり燃焼しますからね。
EPIのこのブースター、もちろんEPIの製品用なんですが、サイズが合えばプリムスなどにも使用可能のようです。やったことがないのでハッキリいえませんし、あくまで自己責任の範疇ですが。
燃料も寒冷地仕様といわれるタイプがあります。一般的なガスはノルマルブタン(ブタン)といわれるものが主流です。沸点はマイナス0.5度程度で、氷点下近くではなかなか点火できません。寒冷地用には沸点がマイナス11.7度のイソブタン、同じく沸点がマイナス42.1度のプロパンなどが使われます。ブタンにプロパンを配合したもの、イソブタンとプロパンの混合などメーカーによって様々ですね。
寒冷地用ガスは