かつては入門用リールの定番とされたクローズドフェイスリール。途中で進化が止まってしまったように各社が本腰を入れて進化させることなく衰退していった印象です。
とはいえ、北米では子供が最初に使用するリールというポジションで存在し続けてます。一定のニーズはありますし、マニアックなファンも多いリールですよ。実用上、ネガティブな欠点はあるものの、操作が簡単でキャストしやすいリールですね。
アラフィフの管理人世代では使用経験のある人も少なくないですが、20代、30代の人には馴染みの薄いリールかもしれません。ということでまずは簡単に操作方法をご説明しておきます。
キャスト
クラッチボタン(レバー)を押し込むと(引くと)、ノックピンが引っ込んでラインフリーになります。ベイトリールで言えばクラッチを切った状態ですね。
ただし、その状態でボタン(レバー)を離してしまうとラインが出ていってしまうのでキャストできません。ベイトリールで言えばスプールでラインを押さえている指を離してしまうのと同じ。
ボタン(レバー)を押した状態(引いた状態)でロッドを振り、ラインリリースのタイミングでボタン(レバー)から指を離してラインを開放。これでルアーが飛んでいきます。
リトリーブ
ルアー着水後、ハンドルを回せばノックピンが飛び出し、ラインをピックアップ。即リトリーブできます。
まずはルアーをキャストしてリトリーブする、そうすれば魚がヒットするかもしれません。キャストが上手にできなくて釣りにならない、そんな状態だとお子さんもすぐに飽きてしまいますからね。入門用にキャストが簡単なクローズドフェイスリールがアメリカで好まれる理由でしょう。
とメチャクチャ長い前置きのあとに。ダイワのセカンドブランド、スポーツラインからクローズドフェイスリールが2機種登場してます。スピンキャストリールとアンダースピンキャストリールです。
ダイワ(Daiwa)スポーツライン CC CLOSED FACE(クローズド フェイス) BB-80
80サイズのクローズドフェイスリール、BB-80。ダイワの
スピンキャスト80とほぼ同サイズになりますね。
とはいえ、形は別物、どちらかというとアメリカンな雰囲気のデザインにシックなブラックボディを与えた感じです。スピンキャスト80より
低く構えたスタイルは現行のベイトキャスティングロッドのグリップとの相性も良さそうですね。
ただ、ULパワークラスのベイトロッドに組み合わせるのがちょうどいいリールなので選択肢はあまり多くないんですけど。
また手の小さいお子さんや女性にも使いやすいと思います。クラッチボタンの位置も低くなってますから押しやすいですよ。
とはいえ、廉価版のクローズドフェイスリールなので、カップカバーには樹脂を採用。ライン放出口のみに金属リングを使用してます。ライン放出時に接触する部分には樹脂というわけにはいきませんからね。
ボディカバーやハンドルノブも樹脂製のものとなってます。
結果的に樹脂を多用したボディはスピンキャスト80よりも60gほど軽量な約190gに収まりますね。お子さんには軽量な方が適してますから、その意味でもいいと思います。
ただ、構造上、巻き上げパワーが低くギア比を高く設定しにくいスピンキャスト。こちらも4.3:1と巻き上げスピードはスローです。ハイスピードリトリーブは苦手ですね。
ライン放出時に常にカップカバーにラインが接触する構造のため、放出抵抗も大きくロングキャストも苦手です。近距離の接近戦に向いたリールといえます。
またどのリールでも同じではありますが、ラインテンションの掛からない状態で巻き上げるとスプール上でラインが緩みトラブルの元に。特にクローズドフェイスはスプールが視認しにくいのでかなり悪化するまで気がつかないこともあります。定期的にチェックするといいですね。
ピックアップピンでラインを拾うのでラインが傷みやすい、というのも弱点でしょうか。
弱点を理解して使用すれば面白いクローズドフェイス。巻き上げパワーの弱さは魚とのやり取りがスリリングで楽しいですよ。標準で8lbナイロンラインが65m巻いてあります。
¥2980(税込)
ダイワ(Daiwa)スポーツライン CC CLOSED FACE(クローズド フェイス) US-80
こちらも80サイズ、アンダースピンキャストリールのUSー80。こちらはスピニングロッドに取り付けできるリールでクラッチボタンではなくクラッチレバーを備えます。
やはりデザインにはアメリカンな香りが漂いますが、ブラックボディにすることでシックな印象になってますね。
樹脂を多用したボディもBB-80と同じで、ダイワのアンダースピンキャスト80より軽量です。約70g軽い166gに収まりますよ。
また
ボディもコンパクトになり、クラッチレバーとリールシートの距離も近くなるので手の小さい人でも扱いやすいですね。
スピニングロッドに組み合わせることができるのでロッドの選択肢が多いのがアンダースピンキャストの強みでしょう。バスロッドやトラウトロッドのULパワー程度のロッドに合わせるとちょうどいいですよ。
ギア比は4.3:1とローギア。ラインは4lbクラスが65m巻けます。管理釣り場のトラウトフィッシングやバスのフィネスゲームにオススメです。
¥2980(税込)
どちらもボールベアリングを1つ採用していますが、巻き心地に過度な期待は禁物です。滑らかとは言いがたいフィーリングなのはご容赦願います、廉価版なので。
クローズドフェイスリールに組み合わせるなら、管理人ならこちらのロッドをチョイスしますね。
BB-80なら、
5ftグラスロッドのグレート鱒レンジャー SP50。グラスロッドは粘りがあり簡単には折れません。ラフに扱っても破損しにくいです。お子さんのファーストロッドにも。
こちらも飛距離は期待できませんが、十分釣りになる程度の距離は飛ばせますよ。
¥2365(税込)
少数ながらこのほかにもクローズドフェイスリールがナチュラムさんに掲載されてます。
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