本気のスピンキャストリール登場!トライアングル TU-01!

あごひげあざらし

2017年04月09日 23:05



ダイワがアンダースピン80をリリースした2014年。個人的にこのスピンキャストリール、クローズドフェイスリールというジャンルが好きだったこと(懐古趣味的な意味合いですが)、そしてもうちょっと作り込めばかなり可能性の広がるジャンルだと思っていることもあっていくつか記事を書きました。そして実際に購入して、管理釣り場のトラウトゲームにも使用してみました
かなり可能性を感じさせるリールではありますが、そこかしこに安っぽさを感じさせる作りですし、最新のスピニングリールに慣れた体には巻きのフィーリングなどにも大きな不満が出ます。やはりダイワとしても「スピンキャストリール=初心者・お子様向け」というスタンスなんでしょうね。確かの操作は簡単で、リールに不慣れな人でもキャスト→リトリーブがすぐ覚えられます。これが初心者向けとされちゃう所以なのでしょう。

でも操作が簡単ということは、キャストからリトリーブまでの手返しが早くなるし、余計なことをする必要がないので操作ミスやトラブルにもなりにくいということでもあるんです。ルアーのアクションや通すコース、棚に集中できるんじゃないでしょうか。

と、こんなことを考えるのは少数派なんだろうな、と思っていたら、本気の人もいらっしゃいました。「無いなら作っちゃう」という行動力のあるメーカーさんです。それがTRY-ANGLE(トライ アングル)さんが今年リリースしたTU-01です。

TRY-ANGLE TU-01

かなり本気で作り込んだようで、スピンキャストリールの弱点をかなり解消したリールになってます。これなら大人が本気で使えるスピンキャストリールといえますね。

このリールを企画したのはトライアングルですが、設計から製造を行うのはダイヤモンドリールで名を馳せた大森製作所と関係の深い五十鈴工業が行ってます。今でも根強いファンもいるダイヤモンドリールのマイコンシリーズが大森製作所、そしてバスのトップゲームで人気のあった道楽 マツモトーイなどのベイトリールを製造しているのが五十鈴工業です。五十鈴工業は今でもオールドテイストなベイトリールを作り続けてますよ。
こう説明するとこのリールの本気度がわかるんじゃないでしょうか。まぁ、ちょっとマニアックな傾向はありますが精度と品質に定評のある五十鈴工業が作るリールです。メイドインジャパンの高品質な仕上がりが期待できますね。

まずダイワのアンダースピン80と比べると、フロントカップの開口部の大きさに驚きますね。実はこのフロントカップの口径を大きくすると飛距離は期待できるものの、ラインテンションを確保するためにはピックアップピントとカップのクリアランスを詰めないといけないんです。高い加工精度が必要なわけですね。だから大きな開口部は加工精度の自信の表れなんです。
そしてこの加工精度の高さによって、従来のスピンキャストリールでは採用されなかったハイスピードギアの搭載が可能になってますよ。ピックアップピンとフロントカップのクリアランスを詰めることでピンからラインが外れにくくなります。従来はこのクリアランスに余裕を持たせていたので、ハイスピードギアでは巻き上げが不安定になりやすかったんですね。アンダースピン80では4.3:1とローギア比ですが、TU-01は5.8:1とハイギア比です。
加工精度の進化で飛距離と高いギア比をゲットしてますね。

ピックアップピンにはセラミックピンを2本使用してます。だからダブルセラミックピックアップピンと表記されます。セラミックはロッドのガイド、SiCでもおなじみですね。表面硬度、平滑性に優れていてラインへの攻撃性の低い素材です。摩擦による発熱も金属より少ないですから、ラインが強く擦れるピックアップピンには最適な素材の一つでしょう。また、ラインと接触するローターにはチタンコーティングされてます。
ちなみにアンダースピン80のピックアップピンはスチール(ステン?)ピンにチタンを被せたもので、こちらもアプローチは違いますがラインに優しい素材ですよ。

スピニングと異なり、ドラグワッシャーはスプールの下に配置されてます。このドラグには調整しやすい大口径リング(フロントカップ後方)を備えてますね。ドラグワッシャーにはテフロン製のものを採用。ドラグMAXは2kgで、滑らかな滑り出しを実現してます。ライトラインを使用する際も安心ですね。ドラグ性能に関してはアンダースピン80を大きく凌ぎそうです。

ベアリングはステンレスベアリングが4つ搭載されてます。元々構造上、ベアリングを入れる箇所が少ないスピンキャストリール。展開図がないのではっきりとは分かりませんが、メインギアの両端、メインシャフト支持部に入っているようですね。ハンドルノブには入らないようです。ベアリングが入ることで滑らかな回転が期待できます。
スピンキャストリールはコンパクトなローターとなるので、遠心力で回り続けるような回転にはなりません。巻きたい分をハンドルで巻き取るという感じのダイレクト感があるのはベイトリールに似てますね。

スプールはなんとマシンカットアルミ製です。しかもシャロースプールとなってます。渓流域のトラウト、管理釣り場、バスフィッシングといったニーズには十分なラインストック量ですね。ナイロン4lb(1号)クラスのラインが100mストックできます。

ボディはシンプルかつ頑丈で、故障が少ないのも魅力です。基本的なメンテナンスさえしておけば長く使用できるでしょう。

と、メリットの大きいこのトライアングル TU-01ですが、仕上げが良いだけに価格もちょっとお高め設定です。現在ナチュラムさんでは入荷待ちではありますが、こちらの定価は
¥50544(税込)

ん~!ちょっと手が出ない管理人でした。。。。。。。。

質感や精度では劣りますが、スピンキャストリールってどんな感じ?と興味をお持ちの方にはダイワ アンダースピン80やスピンキャスト80を試してみてはどうでしょう。

アンダースピン80

¥2957(税込)

スピンキャスト80

¥3307(税込)

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